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カラスに似た足指

¥1,870税込・店頭販売のみ
商品の状態
新品
ISBN
9784863857308
この本がある棚:宮本浩典
宮本浩典『カラスに似た足指』(書肆侃侃房 2026)を販売いたします。
●あらすじ
「喧嘩に負けるな。弱い者はいじめるな」
「私」は亡くなった父のことを思い出します。父は1931年に北朝鮮で生まれ満州新京で育ちま… 棚の紹介を読む
商品の説明
著:宮本浩典 (書肆侃侃房 2026)

「喧嘩に負けるな。弱い者はいじめるな」

「私」は亡くなった父のことを思い出します。父は1931年に北朝鮮で生まれ満州新京で育ちました。でも生前そのことについてほとんど話しませんでした。

私の左の足指は、人差し指の下に中指が少し潜り込んでいます。この指を母方の祖父は心配していました。この指を見るたびに私は祖父のことを思い出します。

私はかつて住んでいた高田馬場や杉並に、当時の自分の「ようなのが」残っている気がしています。杉並のかつて住んでいたアパートの部屋の中をどうしても見たくなり、何度かアパートを訪ねたあげく、中を見せてくださいと書いた手紙を投函します。

中に住んでいた20歳の女性は、その手紙をみて、他に目的があるに違いないと、パニックに陥ります。自分に性的危害を加えようとしていると思い込み、通報します。私は留置所に勾留されます。

私は父の葬式のことを思い出しています。葬式に来ていたヤクザや従兄のことも思い出します。従兄は父の会社から独立して失敗し、ヤクザのようになりました。

私は子供たち、妻、猫たちと埼玉県南の市で暮らしています。自分の足指をみて、いなくなった人たちのことを思い出したり、考えたりして、郊外の家の小さな庭を見て、足指を触ります。