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『テレビドラマ研究の教科書』藤田真文(青弓社)

¥2,640税込・店頭販売のみ
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この本がある棚:渡辺てる子の本棚
新宿生まれ新宿育ちでございます。現立憲民主党練馬区議会議員。
ホームレス5年|元派遣労働者|元シンママ 息子と娘|れいわ新選組で2度出馬|貧困格差差別問題 実は江戸っ子 カラオケ、洋楽とお笑いが好き 棚の紹介を読む
商品の説明
藤田真文さんは、メディア研究・文化社会学の視点から、テレビドラマが社会にどのような影響を与えてきたのかを考察する研究者。
本書では、テレビドラマを単なる「娯楽」としてではなく、時代ごとの価値観・ジェンダー観・政治性を映し出す「文化的テキスト」として読み解きます。
「ドラマは、社会を映す鏡である」
その前提に立ち、家族・ジェンダー・労働・階級・国民意識 など、あらゆるテーマを分析しています。

テレビドラマは、時代ごとに変化する人々の価値観を反映しています。
例えば、昭和の「家族ドラマ」 と 平成以降の「女性の自立を描くドラマ」 は、全く異なる社会背景のもとに作られたものです。
本書では、そのような変遷を体系的に整理し、テレビドラマが社会の中でどのような意味を持つのかを明らかにします。

主な内容としては・・・
テレビドラマの歴史的変遷(戦後から現代まで、ドラマのテーマの変化)
「家族ドラマ」とジェンダー観(家父長制を支えたドラマと、その崩壊)
恋愛ドラマの「女性像」の変遷(受け身のヒロインから、キャリアウーマンへ)
刑事ドラマ・医療ドラマが描く「社会正義」のあり方
現代ドラマにおける「多様性」の表現(LGBTQ・移民・労働問題)
つまり、この本は「ドラマ評論」ではなく、テレビドラマというメディアが社会の何を再生産してきたのかを分析する「文化研究の教科書」 なのです。

推しどころ
① テレビドラマが「ジェンダー観」を作り上げてきた
テレビドラマは、私たちの価値観を形成する「装置」でもある。
例えば、昭和・平成のドラマでは、「女は結婚して幸せになるもの」という価値観が当然のように描かれてきた。
『東京ラブストーリー』『ロングバケーション』『やまとなでしこ』のような恋愛ドラマは、「恋愛と結婚が女性のゴール」という幻想を視聴者に刷り込んできた。

しかし、近年のドラマでは、『逃げるは恥だが役に立つ』のように、「結婚=幸せ」という価値観を揺るがす作品も登場している。
このように、テレビドラマは単に「物語」ではなく、時代ごとのジェンダー観を反映し、時にはそれを変えていく力を持つメディアなのです。
本書を読むことで、「ドラマに描かれる女性像」が、いかに社会的な役割を持ってきたかが見えてきます。

② 「家族ドラマ」は、日本の家父長制を補強してきた
『渡る世間は鬼ばかり』『寺内貫太郎一家』『3年B組金八先生』などの「家族ドラマ」 は、日本の「家父長制」を強化する役割を果たしてきました。
「父親は威厳を持ち、家族を守る存在」「母親は家事をしながら、家族の支え役になる」――こうした価値観をドラマが繰り返し描くことで、「家族とはこうあるべきだ」という社会通念を補強してきました。

フェミニズムの視点から見ると、こうした家族ドラマの影響は非常に大きいです。
近年では『大豆田とわ子と三人の元夫』『義母と娘のブルース』など、新しい家族観を描くドラマも増えてきたが、まだまだ家父長制的な価値観は根強いのです。
この本を読むことで、「家族ドラマが作り上げてきたジェンダー観」に批判的な視点を持つことができます。

③ 「社会の問題」をどう描くかは、ドラマにとって重要なテーマ
テレビドラマは、単なるフィクションではない。
例えば、刑事ドラマや医療ドラマは、「社会の正義」や「労働の美徳」を描く装置になっている。
しかし、そこには「国家による暴力を肯定するメカニズム」「過労を美化する構造」 が潜んでいます。

★刑事ドラマの問題点
「悪を倒す警察官」が描かれるが、その中で「国家権力による暴力の正当化」が行われる
実際には冤罪や警察の不正も多いが、ドラマではほとんど描かれない

★医療ドラマの問題点
「命を救うために働く医師・看護師」の姿が美化されるが、実際には過労やブラック労働が蔓延している
「医師が働き続けるのが美徳」というイメージが強調され、過労死問題が矮小化される
こうした点を意識してドラマを見ることで、「フィクションの中で作られる価値観」が、現実社会にどのような影響を与えているのかが見えてきます。
本書は、そうした「ドラマが持つ社会的な意味」を丁寧に解説しています。

推しどころ
★ 「テレビドラマは社会を映す鏡」――ジェンダー・家族観・労働観がどう変化してきたのかがわかる!
★ 「ドラマを批評的に見る視点」を持つことで、メディアの影響力を理解できる!
★ フェミニズムの視点から、家父長制やジェンダーの問題がドラマにどう反映されているかが読み解ける!

テレビドラマは、私たちが日常的に触れているメディアだからこそ、その影響力は大きいです。
この本を読むことで、「ドラマを批評的に見る力」を養い、社会の価値観の変遷を深く理解することができます。

フェミニズムやメディア批評に興味のある人は、ぜひ手に取ってほしい一冊。
「なぜ、私たちはこういう価値観を持つようになったのか?」
その答えの一部は、テレビドラマの中にあるのだから。