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書くための読書 津原泰水篇

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この本がある棚:ますく堂なまけもの叢書
かつて西池袋の「魔窟」と呼ばれ、現在は阿倍野に店舗を構える《古書ますく堂》(〒545-0041 阿倍野区共立通1-4-26)の思想的関東支店として〈ますく堂なまけもの叢書〉を刊行しています。
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商品の説明
【もくじ】
書くための読書 津原泰水『ヒッキーヒッキーシェイク』篇
Y浜大空襲を迎え撃つ(津原泰水トリビュート掌篇)

この本は、津原泰水さんの小説講座本『小説教室 忘れられない小説を書く』(東京創元社)の刊行を記念して作成いたしました。
メインの「書くための読書 津原泰水『ヒッキーヒッキーシェイク』篇」は、弊誌・津原泰水特集号をつくった際に書き下ろしたものです。
かの特集号を津原さんご本人に献じてしばらくして、直接お目に掛かる機会を得ました。「まだ読めていない」とはにかみながら、「やっぱ怖いっすよ」と漏らされた。「これほどまでの達人が!」と、その謙虚さに驚いたものですが、津原さんが誰よりも厳しく自身の作品を「検閲」していた方であったことに思いを馳せると、私どもの試みは、「検閲官としての津原泰水」を観察するものとして警戒されていたのではないかと感ぜられてくるのです。
晩年、「検閲官」の役を果たせなくなったことを表明するような一文を目にして衝撃を受けましたが、決してネガティブな調子ではなく、「そうなった自分を面白がる」ような風情さえ漂っていました。
津原泰水がいなくなって、私自身は間違いなく、小説を読むことが、書くことが、以前より、ずっとむなしくなりました。
それ自体を愉しめるようになるのは、いったいいつになることでしょう。