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いつか、どこかで

いつか、どこかで

2024年08月から出店しています。
私には離人症の気があるのでしょうか。見知らぬ街や街路を歩くのが好きです。そして、想像してみます。あのアパートのあの部屋にはどんな人が住んでいて、どんな人生を歩んできて、そして、これから歩もうとしているのだろうかと。そうした連綿と続いている数々のものの中に今、私がほんの一瞬だけいて、何の変哲もないその町や街路を歩いている。と思うと、なんだかとても小気味よい気持ちになるのです。ふわふわ風船が浮いているような気がして。
今まで本の世界でいろんな世界を歩いてきました。17世紀の英国。ピューリタン革命です。12世紀の日本。源平合戦の真っ最中でした。17世紀のオランダ。オランダ人の数々の物語がありました。今は16世紀初頭のロンドンにいます。文章を読みながら、そこで連綿と続いていることを一つ一つひも解いていくのが好きです。最後には水道管を循環する水のようにその時代、人物たちのことがわかるようになれば極上の快感ですね。
そんな私の書店の中で、しばしまったく知らない世界を散策して頂いて、ふわっと風船のような気分を味わって頂ければ幸いです。